グラウンドアンカーによる杭基礎耐震工法


従来の補強技術
既設杭の周囲に新たに杭を増設すると共に、既設フーチングを拡大して一体化を図る、増し杭工法や地中連続壁、鋼管矢板、地盤改良などにより補強を図る工法がありました。
耐震上解決すべき課題
近年の耐震補強の考え方では、橋全体の靭性を向上させてねばり強い構造とすることに主眼をおき、柱が地震時にせん断破壊や圧縮破壊を起こさぬよう、柱の周りに鉄筋コンクリートを巻き立てたり・鋼板を巻き立てたり・炭素繊維等を接着したりするなどの補強工事が主流です。
柱の耐力を向上させると、大きな地震力を受けた場合、柱から基礎へ伝達される地震力も大きくなり、基礎も含めた大規模な補強が必要となる場合があります。
従来の増し杭工法は補強効果は高いですが、新たな杭の増設は、都市部では用地確保に問題があり、杭打ち機などの作業用重機の設置も困難な場合があります。また、上部には橋桁があるため一般的に使用される長尺の杭打機を使用することができず、場所打ち杭、中堀り杭なども短尺のものを順次継ぎながら地中に貫入させなければならないなどの問題があり、いずれにしても大がかりな工事とならざるを得ません。したがって工事費もかさむことになります。
兵庫県南部地震後に通達された橋梁の設計基準などによれば、杭基礎は柱と同等以上の耐力および変形性能を有するように設計することが規定されています。(ただし、壁式橋脚の直角方向は別途)
新しい設計基準では通常、杭基礎の降伏水平耐力が柱の地震時保有水平耐力よりも大きいことを照査することになっています。この設計基準にのっとり橋脚の柱および基礎杭の耐力照査を行った場合、ほとんどの橋脚において、杭基礎の耐震性能を向上させ所要の安全性を確保するための、補強対策を必要とする事態が生じます。
特に地盤が軟弱であるなどの条件の下では過度の杭断面径、杭本数になることがあり、非常に不経済となるなどの問題があります。また、杭基礎補強の場合は前述した補強工法上の問題が発生します。

★本工法の問題解決のねらい★

本工法は、従来の大がかりな杭基礎補強方法に比べて、用地確保や桁下空間の制約を受けることが少ないとともに、簡単な工事で済み、また所要の地震時耐力を有する杭基礎補強構造を提供するものです。

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