本工法開発の経緯
杭基礎の変位を抑制するために、斜めにグラウンドアンカーを設け、常時状態で水平力が作用しないようにする必要があります。そのため左右両側にそれぞれ対に配置し、導入緊張力の総和がゼロになるように配置します。
従来から、土木および建築構造物に関する分野においては、地盤上の直接基礎などに対してグラウンドアンカーを設け、転倒防止、浮き上がり防止を図った例が過去に存在します。
しかし、杭基礎の場合には転倒・滑動がまったく問題にならないとともに、あらかじめ設計段階で浮き上がりに相当する杭の引き抜き力が許容値以内となるように杭種・杭径・杭本数・杭配置を決定するため、杭基礎をグラウンドアンカーにより補強を図る技術的な必要性がありませんでした。したがって、過去に遡って杭基礎の補強例を探してみても、このような技術的思想自体存在もしません。

杭基礎をグラウンドアンカーで補強する・・・・・・非常識・・・・・・いいえ、過去の技術常識を超えるまったく新規な発想です。

杭本体の断面径や本数は通常、地震荷重(静的な慣性力)を作用させた状態で決まることがほとんどであり、常時荷重の作用時には許容押込み支持力に対して余裕があるのが普通であります。
本工法は常時状態の押込み支持力の余裕分に着目し、地震時慣性力の全部または一部をグラウンドアンカーに負担させることにより、フーチングの水平変位や回転変位を抑制するようにすれば、結果的に杭に発生する地震時断面力を減することができる点に着眼したものです。


■前のページへ■ ■トップページへ■ ■次のページへ■